勝手気ままな花屋の番長が 苦悩しながら創作した作品を恥ずかしげもなく公開するずうずうしい日記


by 番長

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番長と毛糸と思い出と


番長と毛糸と思い出と_c0102228_19201087.jpg
この毛糸で編んだ小さな服は
ワタクシが宿り木をオープンした最初の年に
患者さんに作って頂いたものです。


小さな服は
ぬいぐるみに着せるものでその頃 ウサギや熊のぬいぐるみを販売しておりまして(笑)
そのぬいぐるみに着せる為に
ワタクシがお願いして
作って頂いたのです(笑)



編み物が好きな婦人は
病室でいつも何かを編んでいました。

「良かったらこれ作ってみたから着せてあげて」

と最初に頂いたつなぎのズボンがあまりに可愛く(笑)
ウサギにぴったり似合い
またそれを飾っておくと
何人ものお客様に
売って欲しいと言われたものです(笑)

ディスプレー用として
毛糸服を依頼したところ
その方は喜んで引き受けてくれました(笑)


リウマチ病棟から整形に移ったと聞いたのは
それから数ヶ月経ってから姿が見えなくなったのでご家族に尋ねたところ
腫瘍が見つかり 治療のため整形外科の個室に移られたと聞きました。


その頃は時々
新しいぬいぐるみが入ると毛糸の服を依頼しに
病室を訪ねたものです(笑)

本当に病気が崩れ落ちるように急変したのは
整形に移った1ヶ月ぐらい後

娘さんが店に来て
病状が思わしくなく
毛糸を持つことが出来なくなったと告げられました。



ワタクシは
ショックを受け
見舞いの花を持って
すぐに病室に行きました。



その時の衝撃は
今でも忘れない

婦人は見る影もなく痩せ
形相が変わってしまうほど
それは病気の重さと治療の過酷さを
想像させるに充分だった。

言葉なく
ただ呆然と立っていたワタクシに
ベッドから婦人が声をかけてくれた




ごめんなさい
もうお役にたてなくなってしまったの

こんな姿を見せたくないから
もういらっしゃらなくていいのよ(笑)





その時
ワタクシがこの方を見舞うことが
自分のエゴだったと知りました。


会いたいから行く

普通の気持ちですが
気持ちさえあれば
どんなことでもOKなのだと
喜んでくれるものと
はき違えたワタクシがいたのです。

どんなに
見られたくなかったか
その最後の時間を許されるのは
家族だけだと
思いやることが出来なかった。





婦人が亡くなったと聞いたのは数日後

娘さんが来て
話してくれました。






母は
病気でありましたが
病人であっても
誰かの役にたっていたことを
とても嬉しそうに話してました。


生き甲斐のように
毎日病室で編んでましたから(笑)


家族として
母の残された時間の中に
そんな役割を与えてくれたことを
すごく感謝しております。





涙が溢れて
ワタクシは何度も娘さんに詫び
そして
その言葉によって
救ってもらいました。


現在ぬいぐるみの販売はしておりませんが
この小さな服は
ワタクシが痛い出来事とともに
忘れたくない思い出として大事に持っています。



病院の花屋である宿り木はそんな人達との関わりから始まっている。

良い事も悲しいことも
含め
数多くの気付きがあり
今へと続いてます。


あの人たちとの関わりがなかったら
今のワタクシも
宿り木も存在はしない。







そして 変えてくれた

自分のためだけの花としか考えられなかった一匹狼だったワタクシを。

そして与えてくれた


自分の本当の役割を。
番長と毛糸と思い出と_c0102228_1921135.jpg



番長と毛糸と思い出と_c0102228_19503998.jpg

by sana4413 | 2009-01-09 13:13 | 琴線 | Comments(10)
Commented by livegreen at 2009-01-09 14:26
番長さんのエピソードの数々、最近とみに涙腺が弱くなった私は、読んだ後画面がかすんで洟もずるずるです。
どんな場所にあっても、何も気付けない人もたくさんいるけれど、そんなんにはなりたくない、と気付かせていただいています。ありがとう・・・。
Commented by sana4413 at 2009-01-09 19:32
livegreenさん

亡くなった方との関わりをこのような場所に書くことは
とても礼を欠いたことかもしれません。
ですが
この毛糸の服に込められた大事な何かを
知ってほしかったのです(笑
そして聞いて頂きたかったのです(笑


本当に多くの患者さんと別れもありました。
そして 歓びもありました。
そのすべてが  
ワタクシの気づきであったと
今 なお思えるのです(笑
Commented by HTO at 2009-01-09 20:38 x
番長さんのお見舞いで、そしてお花で、患者さんは癒され…

番長さんの記憶のなかで、気付きの雫となって今も輝いている。

患者さんもお嬢様も、きっと喜んでおられると思います。
Commented by kim at 2009-01-09 23:28 x
Sanaさんは日々の出会いの可能性を現実にしてくれてますね。

今やOdasagaの町を歩く時も番長さんの手のかかった庭、店の木々、飾りなどすぐに見分けるようになりました。

全ての出会いに意味を与えてくれてありがとうございます。

12月から不在で好きなリースもキャンドルも買えませんでした。
今年もよろしくお願いします。
Commented by sana4413 at 2009-01-10 07:14
HTO さん
こんな役割を与えてくれたことに
どれだけ感謝したでしょうか(笑

いまや外に店があり
院内の頃より患者さんとの関わりが気薄になってしまいましたが
出来ることは増えた気がします(笑
Commented by sana4413 at 2009-01-10 07:15
kim さん

あ ばれましたか(笑
オダサガには お店もそうですが個人宅も
関わっている場所がいくつかあります(笑

見るだけで分かるなんて 嬉しい限りです☆
今年も宜しくお願いします(笑
Commented by コピ。ルァック at 2009-01-10 18:55 x
悲しくて 素敵な出逢いでしたね。
あなたと出逢うために 選ばれた方だと思います。
私も 番長さんの 日記にめぐりあえた!
Commented by sana4413 at 2009-01-10 21:38
コピ。ルァック さん

>あなたと出逢うために 選ばれた方だと思います。

いえ

ワタクシが選んでいただいたのです(笑)

そして

気づかせていただいたのです(笑
Commented by 赤ダルマ at 2009-01-11 13:46 x
なんか、ありがとうって思ったよ。
その方、番長に出逢えて幸せだったと確信します。
番長、ありがとうね!
Commented by sana4413 at 2009-01-11 13:58
レッド様

以前見舞いのことについて触れましたでしょう(笑
そのとき
ワタクシ あなたの考えにあの時の自分を重ねたのです。

ありがとうなどと
ワタクシこそが
言いたいのです(笑